先日、香港に展示会でいきました。関連でもないですが・・・

殺し屋と批判されても日本ツアーを再開したわけ
感動の復興ドラマ【香港EGLツアーズ】
プレジデント 2011年7.18号
今必要なのは、観光地のPRでなく、日本では通常の生活が送られているという強いメッセージです。
中村 正人=構成 坂井 和=撮影
キーワード: 中国 感動の復興ドラマ 東日本大震災 経営者・社長 サービス 再建・再興
 
東日本大震災のニュースを私は香港で知りました。朝から晩まで津波の映像を見せられ、日本全体が津波に襲われたと多くの香港人が感じたのです。さらに、その後の原発事故が安全な日本のイメージを決定的に変えてしまいました。
香港EGLツアーズ社長 袁 文英●1951年、香港生まれ。94年、同国で旅行会社を創業。震災後初の日本ツアーを再開するなど、日本の観光復興に精力的に取り組んでいる。
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香港EGLツアーズ社長 袁 文英●1951年、香港生まれ。94年、同国で旅行会社を創業。震災後初の日本ツアーを再開するなど、日本の観光復興に精力的に取り組んでいる。
それでも弊社は震災後も日本ツアーを続行していました。私はガイドとして日本国内を隅々まで訪ねており、体で覚えた経験、土地勘がある。被災地以外は大丈夫という確信があったからです。
ところが、香港のマスコミや消費者から非難の声がわき起こりました。あるメディアから「(死地に客を送り込む)殺し屋」とさえ言われ、香港の議員数名が弊社に乗り込み、「キャンセル料を返金せよ」と迫りました。そしてやむなく震災の4日後、日本ツアーを中止したのです。
ツアー再開の時期を探るべく、3.11から2カ月間で合計5回来日しました。最初は3月30日で、弊社からの1000万香港ドル(約1億500万円)と私個人の100万香港ドル(約1050万円)の義援金を被災地に届けるためでした。当初、香港赤十字社に渡そうかと考えましたが、すぐに分配されないと知り、岩手、宮城、福島の県庁へ直接届けました。
株主の中には多額の義援金を出すことに反対意見もありましたが、弊社は2004年のタイの津波や08年の中国四川地震にも義援金を送っています。何より弊社が今日こうしてあるのは日本のおかげ、その恩返しがしたかったのです。
中国には「飲水思源」という言葉があります。水を飲むときはその源に思いをはせるという意味で、弊社のモットーでもあります。1972年に初来日して以来、留学時代を経て86年に東京で手配会社を設立、94年に香港で旅行会社を創業しました。その翌年に起きたのが阪神大震災です。香港の旅行会社は一斉に日本ツアーを取りやめましたが、私は「危機こそチャンス」とツアーを催行し続けたことで大きな飛躍を遂げることができ、97年には日本向け市場で香港一の旅行会社となりました。
その教訓を今こそ活かすべきと考え、3月27日にツアー再開第一弾の新聞広告を出しました。弊社の日本市場の売り上げシェアは4割ほどですが、日本行きの専属ガイドが約100名います。日本には広東語のできるガイドがほとんどいないからで、彼らの失業も心配でした。それに日本には多くのビジネスパートナーがいる。ホテルやバス会社の運転手の方たちも大変なことでしょう。一日も早くツアーを再開させたいと思いました。
とはいえ、お客様は原発事故による放射能汚染を心配しています。そこでツアー訪問地と福島からの距離を明示した広告を打ちました。ただ数字だけでは香港のお客様は土地感覚がないので、意味がない。香港から広州までは約180kmですが、福島・大阪間はその3.5倍。沖縄は10倍以上あることを書き添えました。さらに、ツアー期間中訪問地でマグニチュード6以上の地震が起きたら全額返金にすることをアピールしました。4泊5日のツアーで4日目に起きても全額払い戻し。これはいわばバクチです。
でも、こういうギャンブルに乗ってみようというのが、香港のお客様なのです。「マカオのリスボアホテルのカジノと同じだなあ」とあるお客様の口から冗談が出て、これは明るい兆しだと思いました。
今必要なのは、観光地のPRでなく、日本では通常の生活が送られているという強いメッセージです。第一印象が大切ですから、成田空港は節電しないで、通常のように明るくしてください。それとこれは私からの提案ですが、この夏に東アジアの人気歌手を東京に呼んで復興コンサートを開いてみてはどうでしょう。大勢のファンが必ず来ます。口コミの影響力は計り知れないと思います。日本の皆さん、一緒に頑張りましょう。
>>「感動の復興ドラマ」の目次はこちらから 
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イベントの告知です。

毎度お世話になります。
ホッケストックミュージックフェスティバル実行委員会です。
イベント告知をさせてください!
●いよいよ今年の夏の終わりを締めくくる野外ライブホッケストック開催です♪
 昨年は口蹄疫拡散防止に配慮し野外での開催を中止し、その後終息、
非常事態宣言が解除された為、日程を延期し屋内小規模で開催しました。
今年も年頭から県内では鳥インフルエンザ、新燃岳噴火、そして東日本大震災、
原発事故で甚大な被害が発生しました。
一刻も早い復興に向けて様々な分野で取り組みが行われています。
また、全国各地で被災者を応援するイベントが開催され、私たちホッケストックでも
ミュージシャンやご来場された皆さんにもご協力いただき、少しでもご支援できれば、
 そして元気を贈る事ができればと思っています。
 今年は15周年という事で2日間開催します。是非お誘い合わせの上ご来場ください。
会場では全国から集まったミュージシャンによる様々なライブはもちろん、
 サブスペースでのドラム教室、飲食やグッズ、エステ、足つぼ等、出店も盛りだくさんで、
 2日間十分お楽しみいただけます。
 またその日のイベント終了後会場にはキャンプ(テントは持込)も可能ですし、有料で
 バーバキュー・洗場も完備していますので、是非泊りがけで参加してください。
 また公園内には宿泊ができる「結の宿」もございます。
http://www.temaemiso.com/music/hocke-stock/